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がん治療のサクセスストーリー

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眉間部の軟部組織肉腫:外科治療が困難な場所に…

イメージチーちゃん(10歳、去勢雄、チワワ)の眉間部に発生した軟部組織肉腫の標準的治療は、根治放射線治療です。一方、チーちゃんは重度な僧帽弁閉鎖不全症という持病を持ち合わせていました。
ホームドクターからご紹介頂いてから改めて心臓を調べてみると、いつ肺水腫に陥っても不思議ではないレベルの慢性心臓病。チーちゃんはとても大人しいワンコであったこと、そして麻酔の回数を1回でも減らすため、診断を確定するための生検も局所麻酔のみで実施しました。生検結果は、低悪性度軟部組織肉腫。低悪性度の軟部組織肉腫は概して転移率が低いため、局所病変を抑え込めば何とかなりそう。ベストな治療は根治放射線治療でしたが、根治を目的とした放射線治療には20回の全身麻酔が必要です。最近の麻酔薬は滅多なことでは問題が起こらないとはいえ、やはり麻酔回数の多さに不安が残ります。そこで、今回は、電気化学療法を用いて、腫瘍の増大速度を遅延させようという方針に切り替えました。電気化学療法であれば、麻酔回数は数回で済むほか、処置時間も約20分程度と短時間です。
今回はがんセンターとのコラボで、CT検査後に電気化学療法を実施しました。第1回目の電気化学療法後から、眉間部の腫瘍は少しづつ縮小し、合計2回の電気化学療法で腫瘍がほぼ消失しました。懸念されていた心臓病の悪化も抑えられている様子。電気化学療法による治療開始から現在まで約1年間、局所再発や遠隔転移もなく、チーちゃんは日々元気に過ごしています。

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イメージ ご家族の感想

10才の時ちーは突然、急性肺水腫になり心臓検査では僧帽弁閉鎖不全症と診断される。
すると2カ月後、両眼間に腫れ物があると気づく。

心臓病と腫れ物(腫瘍??)私達家族はダブルショック。 両眼の間に腫瘍がもし大きくなってしまったら目はどうなってしまうのだろうか?!

ホームドクターより腫瘍学のスペシャリストである小林哲也先生を紹介して頂く。

ちーの腫瘍は外科的手術が困難だったため新しい治療法である電気化学療法にて望みを託すことにした。

ちーは心臓病も患っているので回数に制限がありましたが合計2回行い一回目、入院しての治療だったためか気の弱いちーは何日かぐったりと2回目は割りとけろっとした表情で回復も早く腫瘍は小さくなり顔の腫れもなく10カ月たった今とても元気いっぱい食欲旺盛で...

この治療法は、ちーにとってリスクが少なくやってよかったと思います。
小林哲也先生に感謝すると共に、これからも身守って下さい。